Tokyo23区内のどこかで暮らす家族6人のとある日を物語っています。
とある日曜日の朝のことです。
いつも通り三女のニキのおむつ交換をしていると、左足の薬指全体が真っ赤になっていました。
よーく見ると薄っすら薬指から足首まで一本線に沿って赤くなっていました。
あれ?これどーしたの?痛い?
・・・・・
ここ ・・・
と、特に痛がる様子はなく、私が足のことをいうと本人も気になってその都度足を触る程度でした。
それにしても、昨日、一昨日と、これまでのことを振り返っても思い当たる節が全くありませんでした。
少し目を離している時間があっても何かあれば大泣きするだろうし、誰かしら騒ぐはずなのでそれが無いということに違和感を覚えました。
本人はいつも通り遊び回っているし、日曜日で病院が休みなのでこの日は様子をみていました。
ですが、赤くなっていた足が夕方前になると水膨れとなり、赤みも増して足の甲が全体的に腫れぼったくなっていました。
※あえてモノクロ写真にしています。
ちょっと写真だと分かりにくいですが、例えでいうとアイロンの端でジューと当てたかのような感じでした。
やっぱりおかしい・・・
翌朝、病院へ連れて行きました。
そして先生にそのままのことを伝えました。
最初は赤くてやけどか何かに挟まれたのかと思ったのですが心当たりがないんです…
次第に水膨れとなって腫れてきました。
ん?
この足首までの赤い線は血管に沿って炎症が起きている線だね。
虫に刺されたり小さな傷口から細菌が体内に入って炎症が起きているだよ。
これから血液検査をして場合によっては大きな病院で診てもらうかもしれないね。
でも本人は元気そうだし、体内全体に菌が回っていたら既に熱が出ているから数日間点滴すれば大丈夫かな。
これって一体なんていう病名なんですか?
これは蜂窩織炎(ほうかしきえん)だよ。
重症化になると大変だし、子供だけじゃなく大人にもなるからね。
指の色がきちんと元の色に戻らないとダメだよ。
蜂窩織炎(ほうかしきえん)は、皮膚とそのすぐ下の組織に生じる、広がりやすい細菌感染症です。
症状
蜂窩織炎は、脚の皮膚に最もよく生じますが、体のどの部分にも発生します。通常は、片手や片脚など、体の片側だけに生じます。最初に現れる症状は、感染部の皮膚の発赤、痛み、圧痛です。これらの症状は、細菌そのものと、感染から体を守ろうとする体の反応の両方によって生じます。感染部の皮膚は熱をもって腫れ、オレンジの皮のように、細かいあばたができたように見えます。感染部の皮膚に液体で満たされた大小の水疱ができることもあります。
予後(経過の見通し)
ほとんどの蜂窩織炎は抗菌薬療法で速やかに回復します。ときに膿瘍が生じる場合もあります。重篤ではあるもののまれな合併症として、組織を急速に破壊する重度の皮膚感染症(皮膚の壊死性感染症)や細菌の血流中への拡大(菌血症)などがあります。
出典:MSDマニュアル
この日から点滴をするために病院へ通うことになりました。
家では、飲み薬と塗り薬のW攻撃で炎症を抑えて細菌感染を治療していました。
月曜日から木曜日までの4日間、手にアザができるまで三女のニキは毎日頑張って泣きながら点滴針を刺していました。
点滴最終日の木曜日になると、腫れと赤みが引いて薄く黒ずんだ色へと変化し、元の肌色に戻りつつありました。
以後、4日間分の飲み薬を貰って点滴通院は終わりました。
それから3日後の丸1週間後には、水膨れの箇所を除くとほとんど元の足に戻りました。
今回のように本人はいたって元気で熱もなく、ご飯もいつも通り食べていても気付かぬうちに蜂窩織炎に感染することがあります。
どこかで怪我でもしたんだろうと勝手な判断をして数日間自宅で様子見していたらもっと重症になっていたことだと思います。
私にとっても初めての蜂窩織炎。
ハッキリとした傷口があったわけでもなく、虫に刺された覚えも無いので、ほんの小さな傷口からの感染かと思います。
そう思うと、恐ろしい病気です。
少しづつお話ができるようになってきた3歳のニキでも、キチンと自覚症状を伝えることはできません。
なので親が「おかしい」と気付き、必ず病院に連れて行くことが本当に大切ですね。
世の中まだまだ知らない病がある中の一部ですが、早期発見の手助けとなれば幸いです。
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